アフロディーテ

セビジャーナスを踊っちゃいました。

スペインのタブラオで踊った以来２年半振りというわけです。

キレイなハガキが舞い込みました。切手まで香川県のオリーヴと小豆島のものと凝っています。

お姉様に

！Hola！ Maria Como estas?　いかがお過ごしですか。四月の、スペインを愛する友たちとの再会は、楽しかったですね。牛久への小旅行はいかがでした？ところで、6月21日午後7時から(恵比寿)お時間空いていますか。目と舌でスペインを感じてみませんか。お誘いまで。

　オリビアの友達の潤ちゃんが踊るというので恵比寿まで出かけました。“サラ　アンダルーサ”というスペイン料理やさんです。私達は5時半から酒（ビーノティント）をあおって待っていました。まずはオリーブから、そして生ハム、ラム肉、トマトとアンチョビのサラダ。そしてお隣に座っていたカップルが一緒に食べましょう、と言ってくれたので頂いたパエージャ。お料理にしたづつみを打ち、スペインを思い出し、スペイン舞踊にどっぷり浸り、最後に踊りに引っ張り出され、舞い上がってギターの音が聞こえなくて、どうやら踊りきれていなくて・・それでも満足度100％で・・。

　
　１部は７時半から。お友達の潤ちゃんはグレーのドレスです。裾のスリットから黒にピンクのフリルがのぞいているというシックですてきなものです。ハーフのような顔立ちでくるくるパーマの髪を後ろでまとめています。なんてきれいなんでしょう。そして踊りの上手なこと。もうりっぱにひとり立ちという段階です。カンテが1人とギターが2人、そして踊り手であるバイレが３人という構成です。

　２部は８時半から。今度は黒いドレスです。髪に飾った赤い花が利いています。踊りながら仲間のバイレと微笑を交し合っています。お互いに勇気付けているのでしょう。広い会場で踊るのも緊張しますが、客席がこんなに近いというのもまた違う意味で大変なことだと思います。踊りはとても魅力的なものでした。新しいフィルムを入れていったカメラは全部潤ちゃんで埋め尽くされました。良い写真が撮れたとおもいます。

　今日は私のお誕生日記念の行事でもあるのです。ぜーんぶおごってもらっちゃいました。オリビア曰く、今までお世話になりっぱなしで・・お礼の気持ちを込めてって・・まるでどこかへ行っちゃうようなかんじです。よ。ね。ん？来年はどうなっているのでしょうか。日々うつろい、時は流れる(ちょっと感傷に浸るまりあ、そしてすぐ立ち直る)。

『夜が近づくと、あちこちの家で、ランプの明かりが点る。開け放った窓から、聖人像の前で細長いローソクの炎がゆらゆらゆれているのが見える。いろいろな夜の影が、町いちめんにひろがる暗がりの中に現れてくる。するとどこからともなく、ギターの爪弾きやカスタネットの音が聞こえ出す。小路から庭から街路から、人々が溢れ出す。「その時を愉しめ」とはなんと愉快なアンダルシアの諺だろうか。』　ワシントン・アーヴィング「アルハンブラ物語」より

　お姉さま　今日、潤ちゃんから手紙が届きました。その中にお姉さま宛のカードを渡すよう頼まれましたので同封しますネ。カードの上のイラストは、潤ちゃんオリジナルだと、私は思うのです(美の女神アフロディーテのような女の人の絵、手に赤い花を持っている)。

潤ちゃんからの手紙

To：マリア様

この間はライブに来ていただいて本当にありがとうございました。偶然、となりの席だった私の友達と意気投合していたようで、彼等もとても楽しかった！と言っておりました。踊りのほうもこの日にむけてガンバッて練習してきたので、その熱意だけでも感じていただけたら、うれしいです。また次の機会がありましたら、ぜひぜひ観に来て下さい。その日までガンバッて練習します！では！　　　潤子

オリビアより

Para Maria

いつぶりでしょう あんなに美味しく、楽しくワイン1本空けたのは。まるで魔法にかけられたかのように。スペインの空気で満たされた空間にいると、不思議です。とてもしっくりくる。そしてお姉様、あなたはその空気を共有できる大切な人。このハイビスカスの色を見て。深い赤。お姉さま、いつかまた行きましょう。わたしたちのスペインへ・・。！Feliz tu cumpleanos！(お誕生日おめでとう！)

どうよ。この誕生日当日に着いたメッセージのかずかずは。切手350円も貼りつけて当日に着くように配慮してくれたのですよ。あら、私って幸せものだわあ。

そして今、次女のお友達からお祝い電話も入ったのです。今日はお母さんへの電話です、って（後日ヒマワリとカーネーションの花束も届きました）。しあわせな○○歳（うーん言えない）。そんな私は、すっかり「パソコン＆メール人間」になってしまいましたが、彼女達はステキな「カード＆手紙人間」なのですね。

彼女達に共通している点がもうひとつ。

それは・・。

若い彼女達が見つけた宝物。

それは、“夢に向かっている”・・です。