ナンバー１２

「９時寝とはサッカーは見なかったってわけだ」と私。
「サッカーは、あまり興味ない。インターネットのニュースで見たけど、日本勝ったらしいね」と彼女。

「ニッポンジンなら見なくっちゃ！！応援してあげましょう」とメールをする。
「サッカー、見た人は感動したらしいね。今度、日本の試合は１４日だっていうから、見てみようと思ってる。私、ルールもわかんないのよね。それで質問なんだけど、日本のチームの監督がどうしてフランス人なの？日本人で監督にふさわしい人、いないの？何だか変じゃない？」

「サッカーはゴールの位置さえわかっていれば燃えると思うわ」「サッカー、勝ったね！ルールとかはよくわかんないけど、ゴールはわかるから見てたら興奮したよ〜！心臓に悪いわ。ドキドキ、ハラハラ・・・手に汗握ったよ！一生懸命な姿に感動した！見てみたら、燃えた」

とサッカーファンを一人増やす事に成功した私です。特に彼女が見たのは韓国とポーランド戦です。燃えるのも当然というものです。

ロスタイムに入りました。

「これがラストチャンスだね。あーっ」

「これだ、これで終わりだ。これが最後のチャンスだ。いけー！あーっ」

「もうホントに時間がない。これで決めろ！あーっ」

選手がレッドカードで二人も抜けてしまって、苦戦を強いられているポーランドがかわいそう、勝たせてあげたかった、とか。

　

今日の昼、日本がトルコと戦ってあっけなく負けちゃいました。

そして夜、韓国とイタリアが戦って韓国が勝ちました。この戦いは最初から最後までずうっと目が話せず、選手も走りっぱなし激しく戦いっぱなしでした（サッカーの教科書にも載っていないような間断ない韓国の総攻撃が、イタリアのゾーン･プレスに一瞬のほころびをもたらした−と新聞ではこうなります）とか。

１対1で延長戦になり、後半で韓国が点を入れました。優勝候補のイタリアを破った韓国は、赤い応援に押されてゴールデンゴール（近頃ではサドンデスとは言わないそうで）をしたとき、花火がいくつもいくつも空に咲きました、とか。

もしイタリアが勝ったら仕込んでいた花火はどうなったのでしょう、とか？（他の対戦では花火は上がっている様子でしたがテレビに映し出される事はなく、音だけでした）

本来韓国側の反則でペナルティーキックが与えられるべきところイタリアのトッティがレッドカードで退場なんて・・とか。

結婚指輪にキスする男が約数名。スペインでは右手につけるものと聞き、私の手にも影響が現れています・・とか。

イングランドの選手、モヒカン頭が雨でぺちゃんこになったのに驚いたベッカムの奥さんが国から専属美容師を送りこんだ（どうやらデマらしいが）、とか。

イングランドとイタリアのビジュアル系試合があったら、誰がかっこいい、誰の方が良い、誰も良いとかって言いたかった・・とか。

審判への不信感のいろいろで、「アジアのジャンヌ・ダルク飯島愛」の勇気ある発言。彼女を外務省の韓国部門に・・とか。

今日は韓国が負けました。ここらへんでもういいでしょう、とか。でもドイツとの３位決定戦が又目が離せなくて・・韓国を応援したり・・とか。

雨の降る今日、270万羽の折鶴（これってすごい）も降る中、サッカー王国ブラジルのロナウドのゴール２点で世界一位が決定しました。

とか、とかと、いくつものエピソードを記憶にとどめて、ＦＩＦＡワールドカップは終わるのです。世界中でテレビを見た人は延べ400億人だそう。



遅刻のカメルーン、カメルーンの中津江村、韓国の監督ヒディング、ドイツのキーパーカーン、大韓民国（テーハミング）コール、ディフェンダーをかわしスーパーボレーシュート、ファインセーブもあり、そしてゴール後のパフォーマンス。そんなこんなと、この情熱（？）４年後のドイツまで覚えていられるかしら？

「世に恐るべきものは、目あれど美を知らず、耳あれども楽を聴かず、心あれども心を解せず、感激せざれば、燃えもせず・・の類である」とか。

「12人目の選手」と言われるサポーターですが、13番目でも1,000人目にでも入れていただければ幸いです（ウーン、謙虚）。