日曜日、10時発と決めた。

みんなでタクシーに乗りこみ体育館へ行きました。人数的に乗りきれないお姉ちゃんはバイクでついてきます。それを車の中からデジカメで撮ります。玉川上水沿いのそこを曲がったら体育館がありました。結構近い場所に良い所があったもんです。靴を履き替えようとしたら・・バッグが無い！

替えのＴシャツやうちわや、昨日９足のバッシューやバレエシューズの中から厳選した上履きたちが入ったバッグは家の玄関どまりだった。お姉ちゃんが取りに帰ってくれると言ってくれたのだが、はだしの人もけっこういるし、大丈夫・・とおもって・・はだしで・・決行・・これがいけなかったのか。

 

「ママはバトミントン好き？」

「ママはうまいよ。昔はアベベ選手と言われたものよ。ぽーんぽーんじゃないよ。しゅっしゅだよ」

「卓球は？」

「まかしといてよ。玉を拾う間も惜しんでやったものよ。パパとのデートで品川の卓球場へも行ったことあるよね。ピンポンじゃないよ。スパンスパンだよ」

「パパは？」

「パパはママより上手よ。カットされると絶対受けられないんだよねえ、これが」

じゃあ、今度行ってみよう！となったのだった。

 

家族全員がこの話に乗ってくれたものだから次女は張りきる。体育館使用料からバトミントンや卓球のラケット借り代など全部払ってくれて、家族と彼との間をなごやかにしようと一生懸命盛り上げるように、走り回っている。バトミントンはみんなそれぞれうまくて、すぐホッペが赤くなった。パパはちょっと調子が出ないようでからぶりが数回。

のどが乾いたので、わたしと長女が自動販売機に行き、帰ってくるとパパがコートに座りこんでいる。後ろに下がったとき、足がすべらないで転んでしまったとか。しりもちをつき、頭も打ち、左手をついた手首が痛むそうで、次女は受け付けのおじさんにスプレーを借りたりしてあせっている。大きく帰ってきた羽を無理して受けようとしたのだろう。見学になった。

 

受け付けのおじさんが湿布をしてくれて

「骨は折れていないでしょう。折れていたらこんなもんじゃないから」

とシップを替えてくれたりした。

 

私達は、パパの様子を見ながら、グループ分けをしたり、交代でひっきりなしに羽を打った。久しぶりに動いたので楽しくて止まらない。ひーひー、へーへー言いながらも今度は誰とやりましょうといいながら２時間たった。パパも落ちついてきたようで、何回かやった。子供のほうが気を使い、取りやすい玉をと、大きくなったときは心配をする。

じゃ、今度は運動量の少ない卓球をしましょうとなった。ラケットを借りに、玉を買いに次女は走る。いろんな組み合わせで一巡してから、ダブルスもやった。サーブの位置、5点でサーブ交代、位置も交代とパパの指示に従います。交代で打つので次女と彼はキャーキャー言ってどたばたしています。パパと長女はスムーズなのが逆に笑えます。私は審判です。21点まで数えるには指が足りません。
 

次女と彼がいつも行っているレストランへ、汗びっしょりのＴシャツで落ちつきました。パンが美味しいと評判のお店でグランドピアノの生演奏もあるというレストランです。ママを連れて行きたいといつも言っていたけど、ちょっと辺鄙な場所にあるので、足が無かったのです。今日はタクシー三昧です。
　本当に美味しいパンで、このパンが焼きあがりました、と言って持ってくると、どんどん、どんどんもらっています。いくらおいしくたってそれはちょっと・・食べ過ぎ。秋のフルコースをいただきました。私は又スープでおなかいっぱいです。

 

家に帰って一休みしてから、パパの手が腫れているようなので、医者に行こうという事になりました。又タクシーで緊急受け付けの入口まで乗り付けました。レントゲンを取り、骨折が判明し、ギプスをしました。4時間半も掛かってしまったので子供達に電話を入れましたが、骨折と聞いて次女は号泣だったそう。

 

「今日は楽しかった。手が治ったら又行こうね」

と言って、パパが寝室へ入っていったら、又、彼の膝におでこをつけていたので、またまた泣いた？ はい、おつかれさまでした。　　　おわり。


ＰＳ　これから１ヶ月ギプスと付き合う事になったパパでした。そして長女から「ママも結構動けるね」と言われた。これはあきらかにお褒めの言葉ということです。えへん。