六本木へ行く用事がありついでに話題のヒルズを歩いた。その日、まさか蜘蛛を見るとは思わなかった。
本物の蜘蛛は好きではないが絵として魅力があり、このホームページでもあちこちで活躍している。白い大理石を卵のようにお腹に抱え皆に気持ち悪がられるルイ−ズ・ブルジョア作の「ママン」と呼ばれるこの蜘蛛は１０メートルという大きさで長い足を大地につけ皆に見上げられしっかりとここの名物になっているではないか。これを採用した人に敬意を表する。ウエストパークを歩くと蜘蛛のオブジェが出迎える。
水のカーテンもある。水の音は今日の暑さに有効！どこへ行ってもエスカレーターだらけで未来都市のようだ。ガラスで連結されている。
椅子やテーブルが埋め込まれているドゥルーグ・デザインの「デイトリッパー」。
イザ・ゲンツケンの66プラザ前に展示されている8メートルの「薔薇」。
崔正化（チェ・ジョンファ）による44体のロボットで構成された「ロボロボロボ」。
内田繁の「愛だけを・・・」。タイトルはジャズの名曲から。赤いうねうねのベンチ
日比野克彦の「この大きな石は何処から転がってきたのだろう？この川の水はどこまで流れていくのだろう？僕はこれから何処へ行くのだろう？という川原にある大きな石をイメージしたもの。
8メートルを超える長さで７つつながっている木のベンチはジャスパー・モリソンの「パーク・ベンチ」などなどもあるそう。六本木ヒルズの街全体が大きな美術館に。何度か行かないとこれらのオブジェにはお目にかかれない。
森タワーから目をつけた店を目指す。
森タワーを出てアートウォークを歩き、入った店は「香港茶楼」だ。いい具合に暗い店内は暑さと疲れが吹き飛ぶ心地よさだ。ここで飲茶と麺、そして娘は３０センチもありそうなグラスでビール。私も勧められ一口だけいただく。とってもおいしい。
「未来」と書いて「ヒデキ」と読む。
さて、例のシャムシャイドのボーカルを覚えているでしょうか？新メンバーのライブへ長女のお誘いで出かけていきました。残暑で34度という日、狭い階段を降りていくとき急に汗が出ました。しばらくぶりで見ることが出来るという興奮、ではなく・・（だってまりあはおとなです、いいとしした。自虐的な言い方だ、思ってもいないのに）もちろん暑さのため、時間ぎりぎりだったのでベルファーレの横を駆け抜けたということもあり汗がボワッと吹き出たのでありました。
何万人の会場をこなしていたグループでしたが、ゼロから始めた新グループの会場は収容人数400名です。「Ｙ２Ｋ」という会場へ入るとここの設計、運用、人の流れには問題あり。入り口でドリンク代金を支払う。グッズ売り場、ルーマニア基金の募金箱などがあり、ゆっくりサーブするおにいさんからドリンクを受け取る。その間人の流れはとどまったまま。手には紙コップを持ちながら動けない会場でそれでもやっと動いて後の左側に陣取りました。陣取ったといってもオールスタンディングですが・・。
グループ名も変わったヒデキを5メートル先に見た。その歌さえあればその声さえあればシャムシェイドは成り立つと思っていた・・音がメロディが似ているというのもあるのだが、元のメンバーだったらグレードが違うだろうと思ったりもした。聞きなれたあの曲達が聞きたかった。
会場を出るときの騒動の中、みんなの首には髪が張り付き、Ｔシャツには色が濃くなったところが目立つ。腕が触れたらびしょびしょだった。ヒデキのパワーは、狭い会場ではより発揮できてひょっとしたら以前より増したのかもしれない。玉の汗をかいている人もいた。
まりあは何度もコンサートに行っているが、こぶしを振り上げたことはない。おとなしく手をたたく程度です。最初のうちは席を立つこともできなかった。人と人の間から「シャ乱Ｑ」などを見ていましたっけ、頭をうちわでたたかれながら・・。娘は細い手を上品に上げてそれでも音楽を熟知している様子がうかがわれる。
ルナシーの時は手の平を上にして指をぱらぱらっとする。シャムシャイドの時は手のひらを内側にしてこぶしをにぎりがんがんと止める。そして上半身を折り、ヘッドバンキングという髪振り乱して頭を回すという人もいた。手すりにつかまり足をふんばっていたその人がふらついて私にちょっとぶつかり「ア、すみません」と言い、うざいおねえさんがかわいく思えたりしたこともあった。
今回、５０肩のリハビリも兼ねて右手を上げてみようかと思った。若者の腕がライトに染まり力強く打ち上げられている。私もその赤い色に腕を伸ばしてみた。イタイ！数回でやめた。
ドレープのカーテンが外から見える造りのレストラン兼喫茶店で紅茶とキッシュをいただく。じゅうたんが敷かれたゆるやかな螺旋階段を上り一息つく。いつでもいつまでも浸りたい優雅な時間を娘と過ごす。
そんな頃パパは鍵がなくてウチへ入れず近所のビリヤード場で結局２時間を過ごしているとも知らずに・・。
