セレブリティ

　だってセレブリティでしょ。
　だって大使館でお食事ですもの。

よく言われるんですのよ。「いつもお庭を眺めて、ゆったりアップティーでも飲んでいそう」って・・。若い子に混じって遊びに行く事が多いので、先日の結婚式での幹事の集まりで「銀婚式でラスベガスへ」と言う話になった時、驚かれました。「35歳ぐらいかと思った」と言われました。

　喜んでそれをバイﾄ先で話したら、「それはいくらなんでもねえ」と言われてしまいました。みんなで相談の結果38歳で落ちついたそうな。大差ないでしょう。充分でございます。その原因は場所が暗かったり、おばさん達の視力が落ちていたりするためでしょうけれど。ほんとは、昼風呂上りにバスローブをはおり布団を敷きっぱなしの部屋を眺めながらテレビをぼんやり見ている・・とこんな図です。庭もありませんしー。

　でも、こんなメールが昨日来たんですのよ。「この間主人がシャメールで撮ったまりあの写真を見て、うちの上の娘が「きれいな人！！」ってうっとり見入っていましたよ。何年経っても老けないないまりあは、やっぱり“魔女”だぁ！！」（右上の×を押さないで！パソコンはそのままで続きを読みましょう）


　 1年のうちでもめずらしい、雨上がりの朝からどんよりとした厚い雲が空を覆い尽くした、そんな日です。食事を終えて外に出たときには雨も本降りとなり、青山通りを歩くときには風も吹きつけちょっとした嵐のようです。いいことがあると悪い事もある“人生ちゃら”が心に浮かびます。

　椅子を引いてくれました。そしてナプキンを私の膝にかけてくれました。どんないいレストランでもこんな事ありませんでした。こんなことって初めてです。メインの皿が来たときは、二人のウェイターがそろって銀のふたを取りました。いちにっさんは聞こえませんでした。小さいケーキが2つとフルーツのデザート、コーヒー。そのあとに、チョコレートが出ました。

　メープルルームにチャリティコーナーがあります。カナダに関係あるものや、ないもの、今日のために作ってもらったという、クリスタルのアクセサリー、シルクのショールや、ポプリ、手作りっぽい食器、クリスマスデコルテ、縦横が２センチと3センチというデジカメもありました。彼女は竹久夢路のポストカードと木でできた熊のパズルを見つけていました。
　ガトーショコラ、クッキー、カレーのパックなどもあります。この食品を後で買って帰りましょうと思ってから食事をした。食事が終わって行ってみたら、一日限りのチャリティは盛況の様で、さっきよりずいぶん品が少なくなっていた。そして食品はすべて完売だった。

　紀伊国屋本店の少し先を右に入ったところにある食器屋さんへ向かっていたら、大人っぽいステキな店がありました。暗い店内はガラス張りで、正面にグラスが天井からたくさんつり下がっているバーが、暗さの中に浮かび上がるように見えます。左の方にはテーブルが小さい明かりのランプをのせて並んでいます。あやしいみせかな、女同士じゃ入れないカンジ、クリムトの絵が壁に薄明かりの中にあります。絵をじっくり見たいね、などといいながら通り過ぎて、目指す食器屋さんへ入りました。

　いい食器というものはいいですね。目の保養です。若い二人がお盆を選んでいました。銘々盆の上におわんをのせて、いいね、なんて話しています。ひょっとしたら、引き出物選びなのかもしれませんね。田舎の母の家にありそうなものもあるのですが、磨かれてここにあると素敵に見えるのが不思議です。

　食器屋さんを出て青山通りに向かっていたら、またあの怪しい店の前に来ました。店の前のメニューをのぞいてみました。ワッフルだのケーキ、コーヒーと書いてあります。喫茶店じゃないですかあ。壁にずらっと絵がかけてある一番奥の席に落ちつきました。

　“絵本と贈り物の店”では、danforthのピアスを買いました。お食事の代金を払ってくれた彼女にはいいプレゼントが見つかりませんでした。彼女はシンプル好きで、アクセサリーは身につけません。洋服に上品なブローチを一つだけです。長い髪も後ろにひとつにまとめて、姿勢のいいすらっとしたスタイルだけで充分なのかもしれません。

　翌日、昼頃起きた私は、少々疲れてだるいような気がして熱を測ってみました。
　昨日の雨で風邪をひいたかなと思ったのですが、いつものように３５・９度でした。