コレクション

私の妹は家族から“イメルダ”とよばれているそうだ。それは靴に限った事ではない。アクセサリー、スカーフ、バッグ、食器、飾り物、と金に飽かせて、なんでもいっぱい集める。どっさりあるアクセサリーの中から、遊びに行くたびにすこしづついただいて帰る私。スカーフもコレクションを見せてもらい、「わあ、これすてき」と言うと持っていきなさいとくれる。せっかく集めたものなのに気前もよい。まさにイメルダ夫人？

　小学生のころは当時流行っていた切手集めをした。父の影響というか、妹と私に分けてくれるのを集めただけだけど。今は父の遺品となったたくさんの切手帳は整理ダンスの飾り棚に作った“お父さんコーナー”に収められている。

　中学生の頃は便箋集め。学校で友達と取り替えっこをして１００枚近く集めた。いろいろなデザインの花柄や、模様が入ったもの、水色やピンクや緑色の便せんは見ているだけで楽しい。しかも際限がなく同じものはない。一冊で数十枚あるので２枚づつあげても相当の人に上げられる。交換するのに便利なものだ。これの消息は明らかでは無い。しわが寄ったり、黄色くなったりして捨てたのかもしれない。

　高校時代は水森亜土のハンカチ集め。渋谷「たからや」へ通い新柄を探し出しては買い求める、高校生なのにかわいいもんだ。細かい絵がびっしりのものや、派手な色のものや、手持ちでないものを探し当てたときのうれしさ。柄は尽きることなく販売されつづけた。１００枚。使ったのだろうか、今は一枚も無い。

　ＯＬ時代は夢のあるパンツ集めだ。お嬢さまはかわいいデザインのものをたくさん買いためて楽しんでいた。横にレース、おなかにレース、腹にフリル、色の物、紐つきのもの、かたちは小さいものと決まっている（Ｔバックは無かった時代です）。それを１００枚。使い始めたらあっという間になくなった。今は母から送られてくる五分パンティーの山だ。

　いつのまにか集まった辞書類。私は昔から「辞書は必要ありません」と豪語していた。読めない、書けない字はないと思っていた。実際、辞書を片手にたくさん問題を出され、最後に「“万年青”の読み方は？」に「おもと」と正解し相手も観念したという経歴がある。でもそうでもないことが判ってきた今日この頃。そして家にある辞書を集めてみて、そして読んで見たら、結構楽しいことに気付いた。

集英社国語辞典　英和辞典　スペイン語辞典　フランス語辞典　日本文化を英語で説明する辞典　ことわざ辞典　新しい用語・用事辞典　反対語辞典　実用ことわざ便覧　漢字おもしろ辞典　ポケット英語きまり文句辞典　ひとり歩きのスペイン語自遊自在　英語美人　英単語記憶術　初めて学ぶ中国語　これを７カ国語で言えますか？　お嬢さまことば速習講座　英語のしくみが見えてくる　いつでもどこでも使える四字熟語　知恵蔵　ものぐさ百人一首など。

　近頃は魔女人形集め。スペインの自分へのお土産から始まり、今４つ。そして不思議なもの　骸骨グッズ、十字架がついたもの、こうもり、天使の羽根などに目がきらっとなる。とは言えめちゃ買いするというわけでもない。妹の子供、あっちゃんと趣味が同じであっちゃんはおばちゃん（私）の子供のようだという声が出ている。妹の夫も似てきたと言ったそうで、私は外見かと勘違いして喜んでしまったら、どうやらそうではないらしい・・。

　洋服はゴスファッション。ゴスロリというのが流行っているがゴシックロリータからロリータを引いたものが趣味と判明する。が人目と年齢が気になり手が出ない。たとえ買っても家で眺めているだけ。姪のあっちゃんは若いから堂々と悪魔の帽子もかぶって外出する。薔薇のカチューシャも。
　彼女はマック（パソコン）のプロだが、アナスイで“きれいなおねえさんデビュー”してこちらにもコスメが回ってくる。先日“銀のマスカラ”をためした。小さい目が強調され、“めやにがついた病み上がりの人”のようになった。それを言ったら、
「下まつげと、上まつげの先だけにつけるときれいよ」
とアドバイスが・・。それってきれい。まつげの長い子はためしてみて！

　次女のコレクションは香水だ。失礼ながら“柄にもなく”と思っていたが、近頃はそれ相応のおねえさんになってきたようだ。長女は、ＣＤ、パンフ類収集？（してないかも）。音楽業界就職も考えていたので、やはり音楽は切り離せないようだ。

　皆さんのコレクションは、なあに？（メールで教えてね）