ホストクラブ(指名)
ホストクラブへの階段を降りる。
キラキラしてゴージャスな内装に包まれる。
すぐに黒服が席に案内してくれる。
指名は?
「・・さんを・・・」
それは言えない。
本日社員旅行でここの店のホストは全員グアムに行っている。今日ここにいるのは地域の他の店からのすけっとが集まったということらしい。そしてどのおにいさんもかっこいい。縦長のおにいさんばかりでおどろいた。長女に報告すると言われた。
「都心の美容院はどこもそうよ」
ここは元スーパー紀ノ国屋だった場所なので、美容院としてはかなり広い店と言える。フロアーは4つぐらいの用途でわかれているが10センチ程の段差で区切られているだけでワンフロアーだ。シャンプーコーナーはステージのようでもある。造りもおしゃれだ。そこに若い男女が研鑽をつんでいるのだろう、かなりの人数の美容師がいる。
そして指名ははずかしいと思う。ホストクラブでもたぶんしないし、たぶん行かないし、たとえどこでも指名なんてとてもできない。。。美容院で男を指名するのは、腕ではなく顔やらなんやらで選んでいるようではずかしい。あの人がいい、あのひとがすきなどという風に思われたりでもしたらはずかしい。そんな風なことを言うと長女が言う。
「私はいつも指名だし、その人が表参道から青山の店に移ったから店まで変えている」
妹も指名を毎回すると言う。指名した人がいない時、この人でいいですか?と聞かれそばでにこにこしているのが以前好みでない髪型にされた人だった時むしろ断れないで困るとか。そして指名料は500円。店長は1,500円だそう。代官山の高級な店の様子を聞いた。ちょっと私には思いも及ばないサービスがなされている。
着替えから始まるそう。まず髪をどのようにいたしますかとひざまづいてくる。ホストクラブのようだからやめてほしいんだけどと言う(ホストクラブへ行ったことあるのか)。顔についた髪の毛をソフトブラシで払ってくれる部屋もある。洋服がハンガーにかけてある着替え部屋に入り化粧もする。バッグはワゴンで運ばれてくる。そして三万円!
「金額で言うとその半額かしら」
とT先生が言う。
「指名しないなんて考えられない」
「私も同じぐらいの金額だけど、いつも決まっているから。店長で」
とO山さんが言う。
最後のたのみで私と同じ近所のあの美容院へ行っているR子さんに聞いてみた。
「三万円あれば10回は行けちゃうよね」
と言いながら指名に関するアンケートに答えてくれた。
「店長さんでお願いします。いなければこのこの前の人で」
と言うそうだ。おどろいた。私だけがもじもじと
「いえ、べつに・・・特に・・・どなたでも・・・」
などと言っていたことが判明した。
ローテーションで水曜日に会うO田さんに聞いてみた。
「私は最初からずーっと同じ人にやってもらっている。その人が他に移ることになった時、これから誰を指名しますかと聞かれて○○さんを紹介しましょうかって。で、この間その人がいない時にやってくれた人にお願いします、といったらへんな顔をした。スタッフの中でも仲が良いとかうまくいってない人とかあるのかもね。わたしは絶対女の人じゃなくてはいやだから」
などとゆっくりとつっかえながらながながとしゃべった。おもしろくって何度も笑った。その話し方を生かしてお笑いの道へ行けそうなんですけど・・・。
「ああ、気持ち良かったあ」
シャンプーのお姉さんに言ったら
「これから指名してください」
と言われたことがあったがその時
「名前覚えていられないしなあ」
と言った。それは実質断ったことになるそうだ。
おしゃべりでなくクールでのんびりしたちょうどいい美容師さんだと思ったとしても、話の成り行きで「星の王子様のようだ」などと言った先日の人であっても、タレントがブログ用に撮っているような写メールが欲しいと思った人でも、
「前回のあの人でよろしく」
「是非、小堺さんで・・」
とは私は言えない。指名なんてとてもできない。。。
毎度まりあの恥ずかしがり屋の巻へ『2002シャーマン』「シャイ&モード」。
美容院へ行った翌日のブログ
髪をぬらして流さないトリートメントつけてぴょんぴょんさせて仕事場行ったら、「宮崎あおいみたいじゃない」と言われまして・・このトシでそう言われるとはまりあもなかなか。あっ昨日の美容師の腕か?話の流れで星の王子様みたいと言った人、縦長のおにいさんのおかげ。。。ほら!(髪型フォト)