ペーパードライバー（鬼門）

夫が考えてくれた課題をこなす。

一駅向こうの車が少ない団地のあたりへ行きオートマチックの練習を始める。団地界隈をぐるっと５周程回り、いなげやで駐車のいろんなパターンを練習し、サイドミラーの出し入れ、ナビの操作も練習してから、これから始まる病院送迎の為に３０分離れた病院まで行った。病院の駐車場が離れたところにありちょっと課題が噴出した。守衛さんが手伝ってくれるとは言うものの、３人で行くのが基本になるのか。病院からの帰り道は道路に出るのに強気が大事と知る。踏切もいくつも渡る。そして最後がマンションの車庫入れ。結構できた。マニュアルで免許を取ったのでオートマチックが怖かったのだが「案ずるより産むが易し」ペーパードライバー卒業!

夫が考えてくれた課題２日目。

ガソリンスタンドへ行く。そのガソスタであせる。機械に近づくことができずやり直しする。店員が前にいると思いきって動かせない。「車のガソリン入れ口をあけるところはどこかなット」「そこらへんにあるだろ」と夫がいう。「そこらへんって言ったってなにもないんですけど」そこで店員がボタンを押してくれた。ここまでで充分初心者ということがばれたと思う。ボタンか？レバーか？とにかく「ガソリン満タン」でよろしくと言う。

「現金ですか。カードですか？」「現金で」と言う。

「ガラス拭きますか？」「よろしく」と言う。

「灰皿は？」「けっこうです」と言う。

が、発進する時、鍵を何回も回してもエンジンがかからないでいたら『パーキングにしてから』と教えられ初心者確定となる。

３人でファミレスにでも行ってみようという話だったのである店に行く。駐車場が狭くお手上げだと思う。しかし何事も経験となりやってみたら車と車の間にうまく入った。その記念写真を撮る（ブログで公開）。店に入ると靴を脱ぐ方式だった。４・５歳の子供がギャーギャー泣いている。しかも客が数組待っている。

やめた。せっかく入った駐車場を出ようとすると昼食時間なのか客の車が次々入ってくる。『あんた出るの？』『はい出ます』車同士のガラス越しの目配せで抜け出せた。

夫の課題は的を得ている。次に出された課題は私が鬼門と感じるヨーカードーの駐車場だ。大通りに出て走り出し少ししたらガードマンが見えてきた。指図に従い左優先で・・急な坂を「ヒーイェイ」などと言いながら登り暗い駐車場に入った。そこで場所を探してみるが太い柱がたくさんあり、止まっている車はみな大きくいい車（値段が高い車）に思えどこも気に入らない。明るいところから暗い所に入ったので手元のドライブやリバースが見えないのでルームランプをつけるがその小さな明かりは手元までは届かない（夫に前を見れば今どこに入れているのか見えているとあとで言われる）。思い切りがつかないで中途半端な位置に止めバックで入れようとする。そこに入るならもっとこういう角度だろうなどと話していたら後ろに車が来た。

きょえー、ドライブに入れ走り出す。「あそこに頭から入れちゃえ」と言うと「しょうがないいいよ」とお許しが出た。角度を変えたらリバースが見えたのだが、急いでいるので直進する。隣の車の中に人がいる。遠慮して思い切って近づけない。少し間隔が開いたけどそれでよいとお許しが出た。

車を降りる。車いすがあることに気が付きマミを乗せた。いらないと言っていたが使ってよかったと帰る時に言った。マクドナルドで昼食を買い、銀色のパスケースがおまけについた本を買って、急な駐車場の坂を降り踏切を渡り自宅の駐車場に入れた。夫は駐車前段階の車の位置が気に入らない角度だったようだが、私はその位置からパーフェクトにぴったり入れられたと思う。その時ルームランプに気がついた夫に「前（ダッシュボード）を見れば今どこにレバーが入っているのか見えている」と言われそんなものがあることを知る。

アップルパイを一つ半食べてから２時間昼寝をした。

本番一日目。

『１パッセンジャ。２サイドミラー。３ナビ。気をつけて。』

というメールが夫から来て頑張ろうと思っていたら

『今駅からタクシーで向かっている。このまま病院までいっちゃおうか』

と妹イメルダから甘い囁きが…まりあどうする？

『１時間前に無事帰還しました。１・２・３のうち３を忘れたのでメールを見直してから乗りました。へぇ！Maria』

と頑張ったまりあ。

『無事完走おめでとう。８時頃着。なんか要る？』

で…三浦屋のコレ！(と焼き芋の写真)

本番二日目。

「今日病院行ってきたんだよ」

「今日だったか」

「ハイ」