レジスター

英語で[ register ]と言うと「目録・記録簿・登記簿」等の意味になります。
「レジ」は[a cashier]と言います。

レジに一列並びが増えている。セブンイレブンでは時間によって並ぶ場所が変わる。

このコンビニにはレジが二か所ある。

一応一列並びの様に線が引いてある。行ってみると今日は１レジに４人も並んでいる。私は仕事中に急いであるものを買いに来たのだった。４人も並んでいるのに２レジを呼ばない。急いでいる私は１レジの店員に声を掛けた。

『レジの人を呼んだら』
聞こえたであろうにレジ打ちに集中している。ひとりを終えてからやっと言った。
『レジお願いします』
ちっちゃい声なのできこえないんじゃないかと心配になる。

それでも聞こえたようで２レジが来た。４人がはけてきた１レジにおばさんが入り込んだ。私は急いでいる。急いで帰って届けなくてはならないものがある。私の後ろの男の人と
『あああ、ねえ』
という感じで顔を合わせた。

店員も順番に関して無頓着だ。レジに来る人に対応するのでせいいっぱいな新人なのかもしれない。入り込んだおばさんは猫のエサかもしれない缶詰を台に置いた。そこで私の、そうそうないはずの正義感が目を覚ました。なにせ薬局のトイレで私の帰りを待っている患者がいるのだ。急いでいるのだ。

『後ろに並んでいるんですよ』
これで気が付いて並び直すだろうと思いきや
『じゃ、どうぞ』
と私に順番を譲るようなことを言う。

それは違うでしょと思っていたら２レジがあいた。私は２レジで勘定を払い領収書をもらう。１レジではもうそのおばさんが精算を始めている。店の人も
『一列に並んで下さい。次の方こちらへどうぞ』
などという采配もなく、今ここでなにがあったのかなど気にしていない様子だ。

トイレットパーパーがなくてトイレの中で困っている人がいるとしても、控えめで非常にシャイな私だとはいえ、ひとこと言わなくてはいけないと思った。私のあと２レジで精算しようとしている男の人の方を指差して言った。

『あの男の人のあとだったんですからね！！！』
そしてローソンのドアへ向かった。

さらにひとこと。

『それぞれの店のルールを守っていかないととんだ恥をかきますよ。ズルイババアだと思われますよ』
と、そこまでは言わなかったけど言いたかったわい！

薬局に帰り今の顛末を興奮して話して皆と笑って仕事に戻った。トイレの患者はもういなかった。

家に帰ってこの顛末を夫に報告したら、そんな薬局はもってのほかだ。トイレットペーパーの補充システムに問題がある、掃除の時に点検しないのか、などと問題点を提起されてしまった。

矛先が変わった。

ので退散した。あは。