☆クリーニング物語

＜タイムサービスで安くなるという時間まであと５分という時もさっとレジをすませます。レジで言われるのですが「いいわ」と言います。割引チケットも使うと１０円引きですよって。「いいの」と言ったのにわざわざチケットを取ってきてくれたレジのお姉さん。そうゆうのは面倒なだけで好きじゃないのです。貧乏なくせして変?＞『2002ＳＨＡＲＭＡＮ』「シャイ＆モード 」より

ノエルに頼まれた冬物をクリーニング屋に持って行った。

自動ドアを開けると二人の人が迎えてくれた、が、なんか変だ。

「もう閉めるんですか？」

仕事が終わってからだから遅い時間ではあるが、明かりはついているし。

「セールは１６日からですよ」

と口を揃えて言う。大きい荷物を持っていたのでセールで預けろと言いたいのか。

仕事場のロッカーのソファーに置いておいて、今やっとこ持ち込んだのにまさか持ち帰れと？

「セールまで預かってくれるとか？」

「いえ、それはできません」

「なら、今でいいわ」

「だいぶ違いますよ」

「どれくらい？」

「３０パーセント引きです」

自慢げに言ってたな。

計算に弱い私はいくらがいくらになるかなとつぶやく。

「例えばこの赤いコート、６５０円が４００円です」

そんくらいか。持ち帰るまでもない金額だ。

そこで私は言ったね。

「今日、お願いします」