トカゲの指輪（ショッピング）

ホテル内の店で店員をする。

去年『この店のものなら安心ですよ』、

今年『お正月だし』という私の口添えで商品が売れた。

人の店でも店員もどきに勧める。そして売れるからおもしろい。店員さんをして『ここで働いてもらおうかしら』と言わしめた。

その店で一昨々年見つけ、一昨年買ったのは今でも大好きな「トカゲの指輪」。「オーガンディの袋」は去年。「大きい金のリース」そして「グレーのエスカルゴスカート」は、そりゃあ一万五千円だけど即買いした。きれいなものがわんさかあるホテル内のこの店がお気に入りだ。（数年前のブログより）

かつて身につけた技能がイザというときに役に立つことを＜昔とったきねづか＞と言います。

試着すると似合っちゃうから試着しないなどとほざいていた頃から数十年経ったとは言うものの、まさにその「昔取った杵柄」でファッションにはちょいとうるさい。それなりのファッション雑誌の量を読んだのでファッション用語はすべて知っている。いた、となっているかな。給料は毎月すべて遊び化粧洋服代に使うという時代もありました。ウェディングドレスを選ぶという作業がしたいが今は時期尚早だ。

最近の店の形態はつまらないものになったと思う。

新宿タカノ跡のヴィトンだかグッチだかの店には辟易する。買うものがない。買えるものがない。数が少ない。買いたいものがない。ついていけない。

それに引き換えここは個性的なアクセサリーがガラスケースにぎっしりある。隅に洋服バッグ靴傘ポーチお財布スワロフスキーでピカピカしたなんやらかんやらもある。価格も新宿の一流ホテル内なのにそうそう高くはない。いつぞや見つけた金色の大きいリースは売り物ではないのかもと思いつつ、一万六千円と踏んで聞いてみた。売り物でありさらに二千九百円だという。嘘のような話だ。ここは超魅力的な店なのだ。

〜毎年バザーの帰りにこの店に寄っていたが、新宿に行くことができなくなり二年が過ぎた。手術の成功で元気を取り戻すことが出来今年ひとりで新宿を目指した〜

行くことは無理と思いあきらめた新宿へ行けた。

バザー後、ホテル内の店�@に寄る。毎年来ていたが二年開いたことを伝え手術で生き返り来たと一方的に伝えた。又来年来ますと一方的に約束して店を出た。この店でスパンコールのルームシューズを見つけゲットできた。

ホテル内の店�A高級ブティックに入る。

数年前にイタリア製の青いワンピースを購入した店だ。今回は白から黒へのグラデーションになっているスプリングコートを見つけた。

『羽織ってみると又違うから』

と言われしぶしぶ羽織る。似合っちゃうから買っちゃうから試着はしないとしてきたが、バッグを持ってもらいコートを脱いだ。

『似合う』

と言われ今日の魔女ワンピを見てお洒落な人だと言われる。

『今日は茨城から来たんです』

と少し訛ってみせるがすぐに妹から

『最近東京から引っ越したばかりなんですよ』

などとバラされ納得される。

少し長いかなと思い袖を折り返したら黒が出てアクセントになりむしろそっちの方がいい、とても似合うと言う。自分でもかなり似合っていると思う。だが１４万が７万ということであきらめに傾いている。

私のパイソンの靴を見てバッグのパイソンも見て又お洒落だと言っている。まりあはお洒落なんだよ。でも貧乏なんだよ。

そこへ客が入ってきた。

『ゴブラン織りのものある？』

かなりのトシの人なのにゴブラン好きな人もいるもんだなと思う。

『ないわ』

と店員が答えた。

『ウチにあるわ』

と私が言う

『どこで買ったんですか』

と客

『私はネットで』

『サイズは合うの』

欲しいんだなと思うが大体合うから大丈夫と言って流した。2万6千円で購入し家にあるドレス。手に入れて満足したし着ることはないとも思っていたのでお譲りしてもよかったかも。

10数年前、横浜元町で購入した黒い羽毛のロングコートがある。かなり高いコートをチャーミングセールで半額位で買ったと記憶していた。7万の半額だと思っていたら、14万を7万で買ったとイメルダの言う。あら、奇しくも今回とおんなじ金額。でも今回は買わないしー。

足が痛くなり新宿駅構内の店で靴ゲット。それも痛いのでその後アルタでペタンコボア付きブーツゲット。

アルタビルへ行き、キリストンカフェを見て喫茶店で一服し、遠路はるばるの帰宅をした。

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