クリスタルスカルカフス（１２か月）

心臓には痛点がないというが心臓がチクっとする。

気にすると気になる。あ、、又。

今日は８時に起きて公民館の庭の掃除だった。その為に早起きをしたからかカマを持ち軍手をして現地へ行き枯葉を袋に詰めたり運んだりと自分でもいい働きをしていると思いながら動いた。そのせいなのかさっきからこの症状は10回となっている。

お昼過ぎに保険屋が来て保険チェックをした。この地へ来て初めての人なのでお互いの現状などを話して打ち解けた。午後になり朝と合わせてチクッとする症状は２０回位出た。再度検査になるかもしれない。スーツケースにパジャマやなんかを少し用意してある。洗面用具などを入れてテディに届けてもらうことになるかもと考えたりした。

早い夕食を済ませテディはこの地域の会議に出席の為出掛けて行った。広い家での留守番も少し緊張したかもしれない。門灯や玄関の灯りを点けたり消したり帰宅時間が近づいたら点けようと考えたりした。その日私が寝るまでにチクッとピリッとする症状は５０回あった。

あと３日で病院へ行く。その後の２日は何もなく過ぎた。

３分間心電図を終えてから順番を待つ。

診察室に入った。

「こんにちは」

今日のＤｒ．Ｋは前髪を上げるセットをしている髪型で「おおっ」て思った。

そしいていつもの言葉から。

「どうでしたか」

「ずうっと元気でした。どこへでも出かけられて嬉しいです。ところが・・・」

３日前に心臓がピリッとした話をした。

心臓の上には沢山の臓器があるから原因はわからないという。そして心臓ではないと言い切る。

地区の掃除で頑張ったからか、外出時貧血っぽくなる、３日後病院へ行くなどのストレスかも知れないということも伝えろと言われました、とも言った。

とにかく心臓ではないと言う。自分の管轄ではないということか。

「結局一日５０回もあったのに？」

「はい」

「この症状ではだめならどうなったら来るのか」

と聞いたら

「前と同じ症状が出たら」

との明解で論破された。

「ありがとうございました」

看護婦から紙を受け取り診察室を出た。何回もお辞儀をするのはカッコ悪いと思ったけど最後なんだからもう一回ぐらい振りむいて言ってもよかったかもしれない。今日無罪放免となりＥＲで緊急入院になるまでとりあえずもう会えないのだから。

会計も終わりロビーで待っていてくれたテディと駐車場の車まで歩いている時

「私が渡した手術時のエッセイ『俎上の鯉』の件には結局その後一度も触れなかったな」

といったら

「関わりたくないと思ったんだろ」

ですって。

ううーーーむ。

その痛みは心臓ではないって。じゃなんなんだ。

ううーーーむ。

今日の３分間心電図の結果報告と脈取りの為に私の手を取る、を忘れたね。

ううーーーむ。

＜検査で何も異常を認めないにもかかわらず、精神的負荷がかかった時に胸痛、動悸、息切れなどを認めます。過換気症候群でも同様の症状がみられることがあります。

心臓神経症＝胸の痛みのうち、“チクチク”や“キリキリ”と痛む場合は、狭心症ではなく胸郭を形成する筋肉や骨や脂肪組織に分布する神経の痛みの可能性が強いでしょう。また、指数本程度の範囲をさして“ここが痛い”と言われるときも狭心症でない可能性が高くなります。

心臓を調べても異常がみられないにも関わらず、自分自身が心臓病を抱えていると強迫的に思い詰めて胸がチクチク痛みます。ほかにも不安と恐怖から来る動悸や窒息感、不整脈など多彩な症状が現れます。呼び方は色々あり、ちょっとの作業で疲れることから「努力症候群」、戦場の最前線にいる兵士がよく症状を訴えることに由来して「兵士心臓」などが挙げられます。原因は精神神経の状態（内因）とストレスを与える状況（外因）のバランスによって症状が出てくるものと理解されています。異常がないため自分が納得できるような心臓への具体的な治療はしてもらえません。心臓の検査を受けて問題ないことを確認しても不安なときは、心療内科や精神神経科の医師への相談を検討しましょう。＞

自己診断＝心臓神経症

まとめ＝＜胸がピリピリ・チクチクする痛みは、心臓そのものに問題が無ければ命を奪われるような危険な疾患ではありません。それでも症状が不快であったり不安であったりすることに変わりはないので、必要であれば病院を受診しましょう。精神的な理由の場合は痛みを過度に捉えず、一人で解決が難しいときは心療内科などに相談してください。＞