Ｍｙ　ｄｅａｒ　Ｆｒｉｅｎｄｓ　

Mr U

『届いています』と言った。

皆で集まり作ってくれたアルバムのお礼に『Ｍチャンネル』の４５の文を一冊にまとめた冊子を作った。それをこのアルバム製作の『代表』と見られるUに配ってもらおうと考えた。半年経って友達が受け取っていないことを知り問い合わせた。その時彼は『届いています』と言った。

一年経ち、二度目の電話をした時、『本が読めない』と言った。

家族からのお礼だと言って配るという、いわば手柄を預けたつもりでいた私はその言葉に愕然とした。その電話で真面目に詫びながら、辛い気持を訥々と話す。こんなに重く受け止めて４年経っても薄れない感情にちょっと心配な気持にもなった。たまに落ち込むことがあっても、たまにリアルに思い出して辛さが大きくなっても、気持ちの転換を図り、表向きだけでも繕うことができている友達がいる中、四六時中、心に引っ掛かり思い出させてしまっていたのかもしれないと申し訳ない気持ちになった。彼にとっては、読むことも配ることもできないという辛い仕事だったようだ。二度目の電話をした時、『本が読めない』と言った。

彼は気持ちを話してくれる友達のひとりだ。家族を明るくしてくれる方法をとる子、ぼそっと話しかけてくれる子、まるでいるように話す子、実は手をつないだことがあるんですと告白する子、がんばって元気な様子を見せて引っ張ってくれている子もいるが、私は＜気持を話してくれる＞というのがどうやらうれしいことのようだ。いろんなエピソードも話してくれて、その時Ｍの元気な姿が見える。そして心から笑う。後で思い出して泣くにしても、それは非常にうれしいことなのだ。

だが、みな、家族との接し方で悩んでいるということもそのＭｒ．Ｕは言う。食事をいただき楽しく話をして帰るだけでいいのかと、そのあとで考えてしまうという。実はそれは家族にとってもいや私にとっても考えてしまう一種辛いところなのだ。買い物が嫌いな私が買い物をし、Ｍがいないのに集まりをする。誕生日を除いては・・・本当は誕生日ですら、『楽しいパーティは違う』と思うので料理は最低限にと思う。腕をふるってがんばるっておかしいと思うから。Ｍがいないのに、空しい、虚しいと思う気持ちが湧いてきてしまうから。

それに伴い急に行く、連絡をしてから行く、その二つでも悩んでいるようだ。しかし急に来るということは、化粧洗面服装など自分の用意、部屋やトイレの掃除や、部屋や廊下の片づけ、仏壇の花や食料の補充などができないストレスにつながる。いつも片付いたお部屋にしておけば悩まないでいいのかもしれないけれど、やはり連絡は必要不可欠なんだな。気力が衰えた今は特に。

買い物が嫌いな私が買い物をできなくなり、それでも会食の支度をしなくてはならず、その頻繁さに何度か根を上げたことがある。そのたびに「うれしいねえ。こんなに思ってくれて、訪ねてくれて」と言われ、「そう、そうだよね」と丸め込まれる。その頃少しノイローゼ状態だったのかもしれない。お弔いはありがたくお受けし断ることができないものなのだ。会食は連夜深夜過ぎまで続く。デートも同窓会も飲み会も会場はウチになった。そうして接待した客の数はもうすぐ千人になる。

しかし会食が終わったあとの気持ちは一転する。無事済んだ、よかった、楽しかった、ありがたい、ノートに言葉も集まった。だから「又きてね」と言う。そうして背中を押されて流されて４年が経った。正直に言うと軽い理不尽さを感じたり辛い気持もゼロではないが、それさえ推進力になって、結局ここまで来られたのは、どうやら素直に家族のためと思い、素直にＭに会いに来るという気持ちの、彼らの力によるものなのではないかと分析し心から感謝をしたい気持ちだ。

先の彼が皆に送ったメールを手に入れた。でもそれは公開してはいけないものだと姉のノエルが言う。

『全部敬語でね』　『何事かと思った』　と何人もが受けたメールだが・・・。

彼が皆に送ったメールを手に入れたが・・・。

戻れない Mr.Children

http://jp.youtube.com/watch?v=ojw6Nvl--uE&feature=related

今も

笑顔でいますか？

僕の知らない

誰かのとなりで

同じ様に

笑えてますか？

人込みの中

君を探してる

思い出のかけら

繋ぎ合わせて

君を探してる。

見ることのない

携帯の写真フォルダー

君の生まれた日で

見れるけど

今はまだ

開ける勇気が

僕にはない

アイシテルの言葉さえ

言えなかったあの時

遅すぎたその言葉も

埋められない

気持も時間も

探してる

アイシテルを

忘れた事ない

ひとときも

感じていたい

かたときも

抱きしめたい

すきまなく

思ってる

またいつか

逢える時まで

またいつか

言える時まで

・・・・・

＜お久しぶりですＫ西高のＵです。＞まず、皆様に深くお詫び申し上げます。もう数年前になりますが、Ｉが亡くなった際にアルバムを作製し、ご両親に差し上げた後にお母様がＩに関する冊子お作りになられて僕に代表してお母様より郵送で預かって皆様にお配りして欲しいとご用命頂いていました。しかし、僕が色々な諸事情があったにしろ遅れ遅れ物凄い期間が経ってしまい、お母様からご連絡を頂くまでになってしまいました。この事態を僕自身、本当に最低な行動をとってしまったと深く反省しております。ご両親のお気持ち、皆様方のお気持ちを踏みにじる様な行動をとってしまい本当に申し訳ありません。今、来週中に必ず郵送の手配を取らせて頂きますので大変お手数ですが下記情報をご返信頂きますようお願い申しあげます。１郵便番号２ご住所３氏名　尚、Ｉの勤務先の方々には代表してどなたかが受け取ってお渡し頂けると助かります。受け取って頂ける方は必要冊数も併せてご返信下さい。よろしくお願い申しあげます。本当に最低な行動をとってしまいすいませんでした。ＵＫ