CYCLE ０2 どこさ、困った（迷子の顛末）in ばか広いシャルルドゴール空港

私の名前がシャルルドゴール空港に響き渡った。
長女が手配したのであろう空港アナウンスがあり私の名前が響き渡った。一筋の光を見て近くのインフォメーションへ行く。
「今のインフォが私の名前を言った。どこへいけばいいかわからない」
などジェスチャーを主に英語で又は日本語で言うがほとんど通じない。フランス語の本は用意した。スーツケースの中にちゃんとある。そのスーツケースは飛行機の荷物置き場にあるわけで・・・。フランス語が話せる日本人の会社員が通訳してくれるものの結局お手上げとなる。

１２時間５０分後、降り立った空港はパリだった。シャルルドゴール空港は７つのサテライトを持つターミナルと６つのホールを持つターミナル２から構成されている巨大空港だ。いずれのターミナルも曲線でデザインされ、細かな部分まで実に芸術的でさすがフランスと感心させられる。そこで優雅に過ごすはずのトランジット２時間が、途方にくれ走り回りマミの膝にも痛みが来る、そんなことになろうとは。長女とはぐれた私とマミはこの広い空港で迷子になってしまった。
マミを待たせてちょっと戻ってみるが長女の姿は見当たらない。やっぱり先かなと戻るとマミがいなくなっている。ここで数分３人がパリでばらばらになった。それは結構な時間に感じられた。。。

数分3人がばらばらになったそれは結構な時間に感じられた。
むこうからマミがとっとっと歩いて戻ってきた。
「突き当りまで行ってみたがいなかった」
と言う。「ここにいろって言ったでしょ」私はすこしイラっとした。
「それにそんなに歩いたら膝がいたくなるでしょうに。まったくもう。やっぱり手前なのかもね・・・」
と、私がつぶやいた途端マミがとっとっと歩き出した。少しカーブした廊下をどんどん歩いて視界から消えてゆく。オイオイ！！

少し待ってみるが帰ってこない。この場所にいることも大切に思えたが、でもマミを探しに行く。何処まで行ってもいない。インフォメーションのお姉さん方にもいつまでもなにしてるんだという風に思われてるんじゃないか。
「どこまでいったんだ、まったく」とつぶやきながら元の位置に戻る。

マミが戻ってきた。私は怒った。
「すぐ歩いちゃダメでしょ！！！足が痛くなるでしょ！！！」
「お母さん平気よ」
ホントだな！！！

その時、私の名前がシャルルドゴール空港に響き渡ったのだった。。。