「こんにちは。いらっしゃい」
ドアを開け
「やせたねえ」
一目見てその言葉を言ってしまった。

「Ｍのところへ行きたいと何度も思った」
それほどに痩せた原因が徐々にわかっていく。

昔一年間留学したというオーストラリアをグーグルアースで捜し、ホストファミリーの家におねえちゃんが印をつけた。外国へ行くこともできるし、温泉へ行ってもいいし、ひどいストレスからは逃げてもいいと思うし、とにかく休養をとってしっかり寝て、などと家族ではげまし元気付ける。


時間をかけてキャンドルを選んでから言う。
「今年はアレ、ないんですか？」
ピーンと来た私はあるわよと用意してあった手提げバッグから、「ジル様�V」を、その冊子をのぞかせた。これを待っていてくれる人がいるというのも嬉しいことだった。一年かけて仕上げる私の命と言っても過言ではないものだから。いや過言か。
「去年は泣きながら読みました」
などといってくれて・・自信を持って過言ではないと言おう。言ってしまおう。

「Ｍのところへ行きたいと何度も思った。
お墓じゃなくて・・・」
玄関のドアが閉まりパパが言う。
「時間がゆっくり流れたね」
いつも穏やかな彼女ではあるが、少し弱っていることもあるのか話もゆったりしていることに気が付き、元気でテンポがあり声も大きめの他の友達との差を感じたのかそんな感想をつぶやいた。仕事も変える方向で動き出しているし家族にも支えられているし、きっと大丈夫。今度来る時の彼女が楽しみだ。色ならこれ、香りならこれ、と迷っていたので全部持って行きなさいと喜ばせた。

日本の皆様　お元気ですか？ 　　　　　いつも思ってくれてありがとう。 　　　　　 　　　　　Ｇｒａｃｉａｓ por tu amistad. 　　　　　(あなたの友情に感謝します) 　　　　　　http://homepage3.nifty.com/maria-channel/ 　　　　　　　　　　essay/mchannel/miochannel000.htm 　　　　　　　　　　　　　　２００７年春　　Ｉ☆Ｍ

Mu茶
お祖母さんを亡くし悲しんでいた時だったので前を通るとカッコーと鳴く鳥をあげた。その鳥が落っこちたりすると「あらあらおばあちゃんたら・・・」と取り上げる。そうして癒されると報告してくれた。フイに鳴いて「おっチュンか。洗濯物干してくるね」などと言う。家にはチュンチュンと鳴くスズメがいる。
京都からのリフレッシュ旅行帰りの彼女から湯葉のお土産をいただいた。

Ka
実家は幼稚園をやっている。母親は園長だ。だが彼は消防士だ。救護班だ。
「あの友達は来ますか？」
Ａちゃんのことを心配してそんな質問がきた。
「ううん。ずっと来ていない」
「そうですか」
「仕事は何してるんですか」
「幼稚園の先生よ」
時間に頼るしかないのだとだれもがあきらめる。
横浜の宿舎にいるので、横浜元町「霧笛楼」のクッキーをいただいた。

Haオレンジ
「どうして」と聞き、その時Ｍが言った言葉は「むり」。学校で作った指輪をもらってもらおうと思って近くの駅から電話した時の答えも「ちょっと出てきて」「むり」だったと。
ピアノのレッスンの帰りにＨａの家に寄ったことが２回あるんだと言う。それって２回遊んだことがあるってだけで付き合っていたってコトじゃないんじゃない。などと友達に冷やかされる。それでも彼は言う。
「間違った先入観をもたれているみたいですけど、僕はただのＳ・・・ではないんです」
「２週間でしたが・・・」
Ｍの部屋の空気を吸いたいと、やはりＳ・・・っぽいことを言う。カルボを捜しクローゼットに入れたと知り天井の星を見て帰る。ロールカステラとそしてＭの好きだった「梅しば」を置いてくれたのはＨａ君か。


『大型バスでパレスに行き、駐車場で七頭舞を踊る』　　＊『Ｍチャンネル』「ダンス」（七頭舞）

そんな壮大な希望を話していた梅雨入り前の今日・・・。３月には白いトルコ桔梗とオレンジのカーネーションそれにカスミソウが入り黄色い薄紙とセロファンをオレンジのリボンが飾っているといういつもより少し背の高い花束を携えＭに報告をするために来たという。今年の桜は早かった。平年より7日も早いと言う。いっぺんに咲いた桜で卒園式も無事終え、これからひとりで夜行バスに乗るという。４月にも、５月にも、６月にもキレイなブーケを携えてきてくれた、そんなＣを今日迎えた。
オレンジや赤のガーベラに黄色いバラそれに紫のレースのブーケを持ってきてくれて、Ｍの小学校時代の友達の輪に和やかに入り、そして有意義な時間を過ごせたと喜んでいた。

先の、ＭｉｓＳより仕事場を変えた。とメールが入ったそう。