ジョーコの家のバルコンに出た。
すぐ下にはペタンカというゲートボールのようなゲームのコートがある。左側には緑の屋根の日覆いがあるマンションが見える。右側にはピンクの建物、観光協会があり、公園の木々が見える。その向こうの山の上にはカスティージョ（城）が見える。そこには歴史を説く博物館もあるという話だ。
シェリーとミュリエルを送ったあと、パンや水などの食糧を買い込み、一度家に帰ってから、夕方山の上にある城まで散歩をする。いつもの街の景色とは違う趣の階段や急な坂道を右へ左へどこまでも登る。そこに住んでいる人の生活を思った。青や赤のドアの中にはそれぞれの生活があるのだ。小さい広場もある。ここも白い建物が多く花が白壁に映えている。こんな坂の上にもバルがある。
煉瓦造りの城に着いた。外観を見てあちこちで写真を撮った。山側にはオリーブ畑がたくさん見える。海側には街やホテルや魚の養殖場だったといういつもの公園があった。そしてジョーコの家のバルコンも見えた。
のら犬が多いせいか街にはふんが多い。中華料理屋サンへ行くとき角を曲がった店の真ン前にそれはあり、みごとにミュリエルが被害をこうむった。この日も、急な階段をお城を目指して登っている時、オリビアが言った。
「見て。階段におそなえみたいに置いてある」
ヘレスへ帰る為、バス駅へ急いでいる時、オリビアが言った。
「この街の犬は人間みたいだ。人間みたいに私達を見る」
「ノラがオラ！」って？ （ざぶとん３枚！）
“メリア・アルムニェカール”という名前のホテルがある。そこに一歩入るとため息が出ます。ロビー全体をぐるっと囲んでいるのは、８階から垂れ下がっているポトスのカーテンで、こんな思いきったインテリアは見たことがない。
喫茶でコーヒーも飲んでみた。ミュリエルと行ったとき「メヌーを下さい」と言ったら、「それは食事のとき、喫茶のときはカルタ・デ・ベベールと言う」とウエィターが教えてくれた。そしてデザートのことはポストレと言うんですって。なんとかジュースをポトスの中の席で飲んだ。優雅なひとときを満喫する。
外観は花だらけです。ヘレスの街に多く見られるというレンガ色の壁に、階ごとにいろとりどりの花がずらっと顔を出している。庭にはプールもあって、チェアーが夏を待っていくつも並んでいる。ホテルの入口が海側ではないのが難なのです。出るときは海側の入口を使えますが、入るときはグルーッと回らなくてはならない。でもここに宿泊している人は部屋番号だか名前だかをインターフォンで言えば使えるのです。
ホテルの中の店でアクセサリーを数点買い、お土産はここで一応完了です！
