というか朝５時にブザーが鳴った。
鍵は持っているが要するにチェーンが掛かっている状態になっているので急いで玄関へ行く。オリビアとジョーコが深夜バスで到着した。シェリーもミュリエルも起きて来た。5人が集まった瞬間だ。
一眠りしてからボトスで朝食を摂り、“メルカディージョ”という市場へ行く。
バス駅の手前あたりにテントがたくさん立ち並び、衣類、小物、食器、食品、絵画、花、バッグ、靴とありとあらゆるものがあります。1時間後の待ち合わせまでにジーンズ、ブラウス、スパッツ、ライター、キーホルダー、ジャスミンの花、とみんな思い思いの物を手に入れました。
まりあのウエストバッグは袋が2つついている。
右から財布を出し無意識に左にしまった。少ししてからいつも財布を入れてる右の方が開いているのに気付く。そして財布がない。
「すわっスリ事件だ」。
まりあ、あせってミュリエルを捜す。
日本へ持って帰れるかも分からないジャスミンの花を買っていたミュリエルに
「またやられたよう」
と訴える。財布にはカードも入っている。きゃー。
左を見たら、あった。お騒がせしてごめんなさーい事件でした。
午後、4年ぶりに白い町フリヒリアナを訪ねます。
景色が良いので近頃宣伝されてしまっている「ミラドール」というテラスのレストランへ。シェリーが食べたがっていたもののひとつ、メロン・コン・ハモンとシシカバブーのように串に刺してある肉、そしてビーノティント（※ビノティント）など。
ここはタイルで有名な街です。戦争の時の事を描いたタイルが街角にいくつも飾られています。どの路地も白壁に花がいっぱい飾られています。幅が広い浅い階段があちこちにあります。
喫茶店はワイン専門店に変わっていました。そこでジョーコとミュリエルがワインを購入。
私は教会の前の広場にある店で宝物を手に入れました。
刺繍とビーズとスパンコールがたくさんついたパッチワークのタペストリーです。額に入れて飾ろうと考えています。キラキラ・・キラキラ・・。
それはフリヒリアナから帰る途中の街ネルハにある。
ヨーロッパのバルコニーと呼ばれるバルコン・デ・エウロパです。海へ突き出るように丸く広場がある。そこで夕日が沈むのを見た。でも海に沈むのではなかったのが残念。そしてなぜかここには黒猫がたくさんいる。2匹いっぺんに見たのも初めてなのにもう１匹植木から出てきた。アルムニェカールの公園を出ようとした時も黒猫が前を横切った。さすがに常套の横切りは不安で、３人でイチニッサンと門を出た。私は動物が苦手だが、だが、飼うなら黒猫がいいと思っている。そしてここには結局５匹いたのだ。
ジョーコが泊まったことがあるという、その名もホテル“バルコン・デ・エウロパ”に入りコーヒーで一服する。夕方になり、さっきまで街燈にひとつだった明かりが、いまはふたつづつに・・そして最後は3つ全部がついた。この写真はスキャナーを利用して是非お見せしたい風景のひとつです。
ここからシェリーの具合が悪くなってくる。昨日は眠すぎて気分が悪くなってバージェの作ったトルティージャを食べられず先に家に戻っていたのだが、今日帰り道に吐く。バスに１時間半乗り又具合が悪くなり、エンへウニオ宅へも行かず今日も家で休養となる。
♪クンプレ・アニョス バージェ、
クンプレ・アニョス バージェ、
クンプレ・アニョス（ ？ ）
クンプレ・アニョス バージェ。
大きいケーキが出てきた。今日はバージェのバースデーだった。シェリーが落ちついたようなので、看病をしていたミュリエルを呼んで一緒にお祝いをする。ヴィクトルが勉強しているというフルートをリクエストしたら、昨日に続き今日も吹いてくれた。ヴィクトルはフルートがとっても好きみたい。
その後行ったタブラオでジョーコとオリビアが踊る。ショーは終わってしまったがギターの演奏をしてくれて、何年ぶりかで歌うという「チコ」という名のおじさんの伴奏で「ブレリア」を踊った。店の女の子達も踊ってくれた。深夜３時、潮が引いてなぜか白く見える海を見ながら、海岸沿いを通り帰宅する。
翌日この話を聞いて、おかゆを食べてすっかり直ったシェリーはくやしがる。
