②９月４日 ４人のマドリッドから２人のトレド
＜スリの洗礼事件＞
ホテルから１０分位離れた王宮まで歩いていたら、私の肩からかけたバッグのポケットのチャックがあいている。アレ としめ又歩き始め、今度は少し引っ張られたのでウン と後ろを見るとポケットの金具の丸い円に女の人の指が・・・すでに１０センチあいている。目が合った。隣のエビアンに「このひとスリだわどうしよう」エビアンも困って前を歩いているビビアンとオリビアを呼んだ。
「せんせーーーい」。
歩くのが速いビビアンは大分先に行ってたけどすぐ戻ってきてくれて、私の話とスリの女の話を聞いてくれた。、スリがバックを開けたので、中をガサガサと調べた私。ポケットもさわれと言うので、ポンポンと調べたビビアン。どうやらタバコケースだけらいしいということで許してやった。
「私がスリ？オーノー」
とかって、チャックあけてたじゃんってカンジ。
“夢の国”から、一挙に“気を許せない怖いかもしれない街”へと印象が変わった。でもとりあえず気を取り直してＰＡＬＡＣＩＯ ＲＥＡＬ ＤＥ ＭＡＤＲＩＤ（王宮）へ。ヒローイ敷地に大きい建物（ワイドの写真あり）、たくさんの部屋、金色の装飾のある大きな鏡、いくつもの大きなシャンデリア、細かい模様のある絨毯、食器も展示されていた。 この中は写真撮影ＯＫだけどストロボはだめ（警備員に注意されながら撮っていた人もいるけれど）私のカメラはストロボ内蔵なので、あとでエビアンにステキな写真をもらう約束をし我慢する。
おみやげ売場で、銀色の天使のピアスいくつか購入（ピアスの友達用）。成田エキスプレスでオリビアから、会社の友達であるＺｉｎちゃんよりのいってらっしゃいレター渡されていた。（ダーリンと２人の写真付き）そこで、数珠の十字架を２本購入。幸せになるようにとね。そして、何度も来ているから私はいいわと外で待っていてくれたビビアンと会いバルで食事。
盗まれたのが財布やパスポートじゃなくて良かった、命じゃなくて良かったと思いましょとか、でも怖かったよね。アレはきっと仲間がいるのよ、とかスリの話を興奮して話しながらボケロネス（アンテョビの稚魚）入りのボカディージョ（フランスパン）とカフェコンレチェ（カフェオレ）を食べる。“クロイサンはクロワッサン、山田さんじゃないよ”とかっても言いながら。帰る途中店でアグア（水）を買ってホテルへ戻る。シン ガス（炭酸なし）をね。炭酸ありはコン ガスよね。
午後はちょっと足をのばしトレドへ。バス乗り場までビビアンが来てくれてチケット大急ぎで買って、時間ぎりぎりでバスを探し回った。出発直前ビビアンと握手してオリビアとふたりで乗り込む。これってスペイン語が出来ないと大変。切符も買って、時間もないしバス乗り場はエスカレーターで降りるし、又たくさんのバスの中から、トレド行きを探すなんて。それをやってくれたビビアンとは３日後にグラナダで会う予定。
＜うわさの魔女人形＞
１時間１５分で魔女の街トレドに到着。この旅２番目に良いホテルへ（一番はアルハンブラパレス）。小さくてかわいいＨＯＳＴＡＬ ＤＥＬ ＣＡＲＤＥＮＡＬ。階段を下りて、ホテルの庭へ。丸い噴水の周りを回って、その先に玄関が見える。そこへ向かって階段を７～８段登る。左右に庭。庭の真ん中には５０センチ幅の水路のようなモノがある。その周りにテーブルとイスがたくさん並んでいる。そして又階段７～８段登る。今度は左右から中央へ上るようになっている階段がある。それを上るとそこが玄関なのです。
ロビーで手続きをし、その時パスポートを渡すんだけど「チェックアウトまでにちゃんと返してもらわないとたいへんですよー。」とビビアンより忠告されている。忘れないようにしよう。明日トレドの街散策だけど、まだ時間あるから下調べということでホテルを出る。緩やかな坂をグルーッと登って・・・。真夏の太陽がキビシイ。展望台のようなところまで行くと世界遺産の街トレドが一望に見えた。魔女宅のキキがいそうな街と家への手紙一号に書いたもんだ。
そしておみやげ屋をひやかす。オラ（ハーイ）、ブエノスディアス（おはよう）・・・アディオス（さよなら）、アスタ ルエゴ（じゃまたね）を繰り返す。オリビアはデナーダ（どういたしまして）を使いたくてうずうずしているのがわかる。これはあまり使うチャンスのない言葉。サンチョパンサの置物を買ったときお店の人がグラシアス〈ありがとう〉と言った。ン？使った。そしてみんなで笑ってアディオス、アスタルエゴで〆て、店を出る。オリビア明るい子なのでスペイン語合っている様子。アルハンブラで着たいドレス購入の為オリビアが更衣室へ入っちゃうと心細い。レストランで食事をしてから、来たときと違う道を下ってホテルへ。戻る道にあったのです私の店が。
Ｐｌａｚａ ｄｅ ｌａ Ｅｓｔｖｅｌｌａのショーウインドウには魔女の人形がギッシリある。
男の魔女（？）の人形５０センチ位の大きいのがあり（８０００ペセタ）、小さい２０センチ位のほうきに乗っているのもあり（２５００ペセタ）、どっちをいくつ買おうか迷った私は明日又来るんだからゆっくり考えようと、店の人にスペイン語でそう伝え安心してホテルへ。
その日ちょうどこれから結婚披露宴が行われるようで、ホテルの水路のようなモノがある中段の庭では、テーブルや椅子に布が掛 られローソクが点っていた。ウェディングドレスの花嫁、たくさんの人、さっき会った子供達も正装してかわいいドレスを着て・・・夜遅くまでにぎやかでした。