⑤９月７日セビージャからグラナダ
美穂宅で朝食をいただく。ベランダで一服している間に用意してくれた。（コーヒー、パン、卵、ソーセージ、オレンジジュース）。せめて洗い物だけでも手伝おうとしていたら、私達はもう出掛けるそうで、サトミちゃんがやっておくというので甘えた。
＜ＪＯＳＥ ＴＯＲＯＭＢＯの男ぶり＞
今日は２人のレッスン風景を見学のためバスでスタジオに行く。まず、美穂さんのレッスン、裏通りの大きいドアを開けてスタジオへ入る。部屋がいくつかあってその中の一つで、２０人位が踊っていた。一カ所のステップを何度も何度も練習している。これって夢だったのよねえ。窓からのぞくだけでもいいとかって思ってたのよねえ。部屋へ入っていいと言われてギターのおにいさんの後ろの椅子でゆっくり見学した。日本人や中国人もいた。夢を叶えている人たちがいた。
美穂さんのレッスンが終わってから着替えを待ってサトミちゃんのスタジオまで歩く。倉庫のようなあまりキレイではないスタジオへ（そこがまたらしいのだけど）。男ぶりという種類の踊りを見る。まさしく男の踊り方で力強く激しい。そしてかっこいい。女の人の方が多いくらいなことに驚く。もっと見ていたかったが、私達の予定があるので燃えて練習しているサトミちゃんを待たずに後ろ髪引かれながら帰ることにする。
バンクへ寄って円からペセタに両替をした。（５０，０００円→６６，０７７ペセタ）、トラベラーズチェック（５０，０００円分→６８，０８５ペセタ）。オリビアはマドリードに着いた日に、後ろに長い行列を作らせて、もう済ませていた。
スーパーに寄って買い物をしてアパートへ戻る。スーパーの中にいるとまるでここは西友か、ピーコックかと思う程。ただレジがそういえばばかのんびりしていたなあ。
美穂宅へ戻りレッスンから戻っていたサトミちゃんも一緒に昼食を頂く。恐縮です（ｂｙ梨本）。トマトとアボガドのサラダ、バゲットにシーチキンをのせたもの、グレフル、そしてガスパッチョ。このスープの作り方教えてもらって家へ帰ってから３度作った。
＊＊＊ガスパッチョスープの作り方＊＊＊
ニンニク（１カケ）ピーマン、トマト（３個）、キュウリ（１本）、
酢（大３）、オリーブ油（大１）、バゲット＋水、塩
ミキサーにかけて冷蔵庫で冷やす。
＜アランブラパレス＞
本当にお世話になった美穂さんサトミちゃんにお別れをしてタクシーでＡＵＴＯ ＢＵＳ乗り場へ。３時、ここでポルトガル旅行をしていた、ビビアンとエビアンと３日ぶりに待ち合わせなのだ。４色のマレータが集合した。グラナダまで３時間半バスの旅。オリビアは全然酔わなくなったし、快適、快適。そしてここで例のネコみたいなトリみたいなものはヒツジと判明する。ほっ！
６：３０着。ＧＵＲＡＮＡＤＡ ＡＵＴＯ ＢＵＳで軽食。８時のバスでエビアンは私達の次の訪問地である、アルムニェカールへ一足先にお帰りです。そこはエビアンの留学先であるビビアンの別荘なのです。バス待ちのエビアンを一人残して、私達はタクシーに。８：３０宿。
アルハンブラ宮殿へ登る坂のふもとにあるヌエバ広場、その前にあるホテルＭＡＳＩＡへ３人分のスーツケースを置きグラナダの街見学。３日後又グラナダへ戻ってきたとき２人で見学したりおみやげ買ったり出来るように、このあたりがいいよ、とかジプシーが草売ってるけどキッパリ断れとか、早足で早口で歩き回るビビアンのあとをついて回る。ここで私は大理石とか木とか金の金具とかがついた小物入れを購入。重いので４つしか買わなかったけど好評だったしもっと欲しかったな。あと琥珀のブローチ親たちに買おうって決めてたのにデザインが多すぎて、迷って又今度、又今度と思っている内に買いそびれた。こういう事ってあるでしょ。あるよね。
明日泊まるこの旅一番の目玉アルハンブラパレスまで暗い神社の参道のようなところを登る。両側の木が怖い私は２人に腕くんでもらって安心。豪華なホテルのロビーあたりをこっちはチェックインの時、左はアウトの時、バック買うならホテル内にロエベがあるよ、ここらで写真撮ったらいいねなどといろいろな指示を得ながらテラスへ。
グラナダの夕陽を見逃す。でも一望できる景色は又言ってしまうけど夢のよう。トレドのれんが色とは又ちょっと違う色でだんだん灯りが点って行く様子ったら。ライトの色が違うのよねえとビーノティント（何とかのひとつ覚え？ま、そういわんと、夢心地なんだから、ほっといて）。そして参道を歩いて降りた。その時おもしろ話をそれぞれがして笑いころげた。教えてあげたいけどタブラオ第２弾があるのよ、このあと。
＜酒と踊りと男と女？＞
夜１１：３０ 参道をヌエバ広場まで降りてきた私達はタクシーでサクロモンテの丘へ。山の中腹にある洞窟の中の白い建物、これって見覚えがある。まさしくテレビの番組でマルシアが踊っていたタブラオだ。白い洞窟のなかに金色のフライパンやパエージャ鍋がズラーっと飾ってある。額に入った写真も。アントニオ・ガデスめっけ。時間早かったみたいでまず右の洞窟から団体さん到着。ビーノティントで待つ（又？）。 出番待ちのジプシー一家とサラサラ接触。フラメンコドレスを着た子供がいてトシは８歳と４歳ですって。４歳の子の写真撮ろうとしたら膝ついてスッゴイポーズとったのにはびっくり、根っからのフラメンコ人生なんだな（写真あり）（見たい？）
キレイで魅力的なお母さんの唄と踊り、６人ぐらいの子供達の踊り、ジャンボなおばあちゃんの踊り、こなれたおじいちゃんのステップ、お父さんだか叔父さんだかのギター。ビビアンとマリアも引っぱり出されてちょっとフラメンコご披露（キャ）。オリビア抜かされてちょっと可哀想（でもちゃんと写真とっといてくれました。ありがとね）。
終わってから日本人に「フラメンコできるんですねえ」
と声をかけられた。
「ウーン、チョットダケヨ」
気をよくした私は
「写真撮ってあげましょうか」
と、喜んだ２人をカシャ、カシャと２枚ほど。カメラ返しながら
「新婚旅行ですか？」
「ア、イエ」
「ア、お友達？まーうらやましい、じゃーね」
と別れたもんだ。 近頃の若者はまったくゼイタクだ、うらやましいかぎりだ。そしてこのフラメンコ一家、有名らしくタレントの旅行などで、日本のテレビで何度も見かける。昨日も地中海紀行で宇崎竜童が訪ねていた。4歳の女の子も私と踊った女の子も、ジャンボなおばあちゃんもみんな元気そうだった。
タクシーで登ったサクロモンテの丘をライトアップされたアルハンブラ宮殿を見ながらゆったり降りる。女と言っても３人いるし、おかかえスペイン語の先生もいるし怖いものなし。坂の途中の店で何か話しかけられ先生曰く「飲んで行けと言っている」と。「どうしようか」「行くか」「行け」と（日本では決してこのようなことはないのだけれど、ホント）。
店のおじさんとカウンター越しにワインとオリーブとポテトチップを注文していたらさっきの外のテーブルの人がパラパラと入ってきて中のテーブルへ落ち着く。トニー、ホワン、さっきのタブラオでギターを弾いていたマヌエルおじさんなどと談笑。オリビアはここからセビージャの美穂さんではない友達と電話。ビールを入れるプラスチックの箱にアルハンブラビールと書いてあるとカンゲキしていたら、
「ノ、ノ、アルハンブラ ノ、アランブラ」
だとトニーに教わる。ここでも写真を撮り、アスタルエゴと別れる。夜遊び第２弾というところ。
ホテルＭＡＳＩＡ２：３０帰宅。ビビアンのおみやげ、ポルトガルワインと私が日本から持っていったナッツで一服。ナッツの残りはビビアンにあげる。あとでビビアンが闘牛場へ行って、食べ物が買えなくて困ったときに役立ったと感謝される。ビビアンは赤いスーツケースをこっちに置いて予約してある別のホテルへ。明日は１０時にこのホテル前で待ち合わせ。フロ入って３：４５就寝。